菅総理大臣、誕生へ
最早大勢は決したのではないだろうか。
菅官房長官が本日正式に総裁選への出馬を表明した※1が、二日前の状況から事態はまた動き、この時点で細田派と竹下派も菅官房長官の支持を表明※2。これで岸田派と石破派と除く主要な派閥は菅さん支持となり、国会議員の票だけで265票を確保。ここに無派閥の議員の一部も加われば、各都道府県連からのそれぞれ三票(すなわち47×3=141票)を考慮しても合計536票のうち既に過半数。これは菅さんでほぼ決まりだろう。
今回の総裁選は二階幹事長の筋書き通りに進んでいる印象が強い。少し強引に菅さんを総裁に据えようと動いているようにも見え、その意味で菅総理大臣誕生後の二階さんの政権への影響力が強くなるのではないかと心配ではある。媚中と言われる二階さんである。
ただし石破さんの可能性がほぼなくなったという点は評価できる。石破さんの出馬会見の内容を読むと、安倍政権の否定が目立つ。安倍政権は國民から強く支持されていた。選挙で連戦連勝だったのはその証左。もし安倍総理が支持率低下により辞任するのならその路線の否定もありだが、今回は事情が異なる。この中で、安倍政権の路線を継承しないのはそれこそ國民に背を向ける行為である。
例えば石破さんは外交・安全保障に関して次のように述べている。
将来的にはアジアに集団安全保障の仕組みを作りたい。かねてからそのように思っている。
【石破氏出馬会見】(4)拉致問題解決へ「平壌で連絡事務所を開設」
アジアに集団安全保障の仕組みを作ると言ったとき、そこにチャイナが含まれないということはあり得ないだろう。しかしチャイナを含めた集団安全保障体制が本当に実現可能と考えているのだろうか。チャイナは三権分立を平然と否定する國だ※3。尖閣への挑発も止めない。ここまで価値観の異なる國と集団安全保障体制を構築するなど夢物語だろう。
その他にも、例えば以下の発言。いずれも安倍政権の方針を明確に否定するものだ。
東京、平壌で連絡事務所を開設する。
【石破氏出馬会見】(4)拉致問題解決へ「平壌で連絡事務所を開設」
憲法改正は、自民党で党議決定した平成24年の憲法改正草案が今でも自民党の唯一の案だと考えている。
【石破氏出馬会見】(6)「原発は可能な限り減らしていくべきだ」
國をチャイナに売りかねない石破さんを総裁候補からあからさまに外したことは、腐った自由民主党ではあってもヒトカケラの良心は残っていることを示しているようで、少し安心する。
あとは菅総理大臣がどこまで安倍路線を引き継いで日中関係を構築できるか。歪だった日中関係は、安倍総理の戦後七十年談話とチャイナへのODA終了等によりマトモなものに戻りつつあるが、それでも尖閣諸島への毎日のような挑発等おかしな動きは続いている。菅さんが安倍総理の路線をしっかり継承した上で更に強化することができるか、注目される。
菅総理大臣の最初の大仕事となるであろう解散総選挙で、対中姿勢も含めて國民に信を問うていただきたい。
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