菅さん、解散総選挙で指導者として確立を

 菅さんが総理大臣になることを考えたとき、思うことは、ちょっとインパクトが弱いな~、ということ。安倍政権でいわば女房役の官房長官を8年近く務めている印象が強すぎて、総理大臣!という感じでは正直ない。早期の解散総選挙に打って出て、安倍路線の継承の信を問い、そこで大勝することで「指導者」としての菅さんを印象付けなければ、この先の舵取りに苦労するような気もする。

 解散総選挙というカードを切るかどうか、一つ参考になるのは内閣支持率である。安倍総理が辞任を表明した翌日と翌々日に共同通信によって実施された世論調査で、実は内閣支持率は大幅に上昇した※1。なんと20ポイントを超える上昇で、56.9%。まさかの爆上げだ。理由についてはその気になれば何とでも説明できるので、はっきりしたことはよく分からない。安倍総理を支持する人からすれば、「安倍政権の実績が評価されており、大きな混乱を招くことなく後任の総理に切れ目なく引き継ぐという判断も素晴らしい!」ということになるだろうし、安倍総理を嫌う人からすれば、「酷かった安倍政権がやっと終わるから上がったんだ!」ということになる。ただ、退陣表明の時期について聞くと以下のような回答なので、恐らく安倍政権が評価されての内閣支持率急騰だろう。

退陣表明の時期については「適切だった」が58.6%。「遅過ぎた」は25.3%、「早過ぎた」12.7%だったという。

https://news.livedoor.com/article/detail/18820049/

 「早過ぎた」は安倍政権を評価している人がその終焉を惜しむ声だし、「適切だった」も切れ目なく安倍政権の路線を継承することを期待している声だと言える。これは次の政権にとっては良い船出になりそうだ。

 その間、野党は何をしているかというと、くっつくとか離れるとか揉めている。選挙の為だからと言って理念の合わない立憲民主党に合流するような過ちを犯さなかった国民民主党の玉木代表は間違いなく男を上げたが、一方で支援団体である連合の神津会長も玉木代表に怒り心頭※2、恥ずかしい内輪揉めを全国に晒している。もともと両党とも支持率が低迷している上にこのゴタゴタ、新しい立憲民主党の代表選は7日告示、10日投票と完全に自由民主党の総裁選に隠れてしまいそうな勢いで、國民からの広い注目は望めそうにない。立憲民主党の福山幹事長も「注目してくれ」とお願いする始末※3。なんだかやるせない。

 この状況で解散総選挙となれば、野党共闘もろくに機能せず、高い内閣支持率にも支えられ与党は圧勝だろう。ここでやらなければ来年は東京五輪もあり、タイミングを逸する恐れもある。勝負に出ないという選択肢はない。菅さん、ここですよ。

※1:20.9ポイント上昇した内閣支持率が話題「国民の声」「哀れむ癖」と見方散見

※2:連合・神津会長、国民・玉木氏に「責任転嫁」 合流新党に新たな火種

※3:「新党代表選にも注目して」立憲民主党の福山幹事長が異例の「お願い」 自民党総裁選に埋没を懸念

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