8月28日、北方領土がソ連に侵された日

 昨日、8月28日は、我が國にとって大きな意味を持っている。75年前のこの日、つまり昭和20年8月28日、ソ連軍が北方領土である択捉島に上陸し、国後島、色丹島、歯舞群島を相次いで不法に占領した。75年が経過した現在でも、ロシアはこれら北方領土を不法に占領したままである。

画像は外務省のウェブページより(https://www.mofa.go.jp/mofaj/area/hoppo/

 これに対して、日本が降伏文書に署名したのが昭和20年9月2日であることを挙げ、降伏文書への署名の前に軍事侵攻して奪った領土であるからソ連領である、といった主張がなされることもあるが、あまりに暴論であろう。日本は昭和20年8月14日にポツダム宣言を受諾しそれを連合國へ通告しており、翌15日には玉音放送をもって國民にも周知した。上述の理屈が成り立つならば、交戦中の國が降伏を宣言してもその後の降伏文書の署名日を引き延ばせばその間何をしても良いことになる。控えめに言って滅茶苦茶である。

 更に言うと、ソ連が歯舞群島を不法に占領したのは昭和20年9月3日から5日にかけてである。これは降伏文書の調印の後であり、最早論外である。

 当然ながら上記の点はこの北方領土に関する主要な論点ではないが、少なくともロシアが不法占拠している現状は何ら正当性がないということは言える。

 ロシアには一刻も早く不法な占領を止め、正常な関係を我が國と築くべく努力願いたい。

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