温室効果ガス実質ゼロは健全な科学の阻害

 菅首相が令和32年までに温室効果ガスの排出を全体としてゼロにすると表明した。

【全文】菅首相 所信表明演説

 この手の「地球温暖化」論議は今に始まったことではないが、あまりの愚かさに眩暈がする。最近は「地球温暖化」が真っ当な科学の検証に耐えられないので、「気候変動」に話がすり替わっている節があるが、いずれにせよ全てが二酸化炭素やそれを含めた温室効果ガスのせいであるはずがない。一つの要素ですべてを説明できる程、地球は単純ではない。

 地球は我々の身体と似ているような気がする。自然災害とか気候変動とか我々が呼ぶものは、我々の身体の諸症状に例えることができそうだ。ゴロゴロと雷が鳴り大雨が降る。これはゴロゴロとお腹が鳴り下痢をするのと符合する。地震とそれに続く洪水は、眩暈とそれに続く嘔吐に似ている。そうすると山火事などは関節痛などの炎症か。このように考えてみると、様々な気候変動が温室効果ガス、とりわけ二酸化炭素の濃度だけで説明できるなどおかしいと思わねばならない。他にも色々な要因があるはずだ。我々の身体だって、様々な要因が複雑に絡み合って色々な症状を呈する。もっと単純であればとっくに万能薬が誕生しているはずだ。二酸化炭素濃度の削減は万能薬にはなり得ない。

 何も自然災害や気候変動に対して何もしなくて良いと言う気はない。産業構造の変革やエネルギー政策の見直しも基本的には進めるべきだと考えている。自然との共生は日本人の生き方だ。ただ、それにしてももっと適切なやり方をしなければ、自然はより破壊され、結局多くの人命が失われる。温室効果ガスの排出量削減をはじめとした愚かな対策や研究に一体いくらつぎ込まれているのか。それはもう信じられない程の金額が注ぎ込まれている。それで意味があるなら文句はないが、実際は見当違いなことに多額のお金を使っている蓋然性が高い。二酸化炭素を諸悪の根源とする議論は元データを公開できないグラフから始まっている。その上にいくら議論を積み重ねてもそれは砂上の楼閣ではないだろうか。我々はもっと真摯に自然と向き合わねばならない。健全な科学的議論を願いたい。

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